ではその重大な経済指標である雇用統計について詳しく見ていきたいと思います。
非農業部門雇用者数と失業率
月に1回、第一金曜日に発表される雇用統計とは、主に非農業部門雇用者数と失業率の数値のことです。
非農業部門雇用者数・・・前回16.1万人、今回予想17.5万人
失業率・・・前回4.9%、今回予想4.9%
今回発表される数値が予想通りもしくは予想より良かった場合は、さらにドル高へと進み、12月14日28時(日本時間)で発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利で利上げがほぼ確実となるかと思います。そうなればドル円116円~120円も可能性としてあり得ますね。
もし発表内容が悪かった場合、非農業部門雇用者数が15万人を下回るか否かが注目ポイントとされています。15万人を下回らなければ、予想まで届かなかったとしても、その後緩やかにドル高につながっていくと思われます。その場合は、114円~117円を目指すかもしれません。
雇用統計の前にも注目の経済指標がある!
2日の雇用統計の方向性をある程度推察できる指標が2つあります。
①11月30日(水)22時15分発表 ADP雇用統計
②12月1日(木)24時発表 ISM製造業景況指数
この2つの指標も注目です。特に①のADP雇用統計が良かった場合は、2日の雇用統計もよい数字が発表されることが多いです。(過去の経験上)
なので、11月30日から1日、2日と3日連続米国の経済指標に注目することが大事です。
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雇用統計発表時のトレード手法
雇用統計発表前後は、通常±1円は動きます。予想以上に数値が良かった場合(悪かった場合も)、2円~2.5円ほど1日で動くことがあります。
熟練のトレーダ―たちは発表前にはポジションを決済し、なるべくキャッシュに変えておくように事前準備をしています。「今回は上がるだろう、事前にロングでポジションをもとう!」などというのは、一種のギャンブルと同じです。あまりお勧めはしません。トレードは予測力より対応力です。指標が出てからでも十分PIPSはとれますし、チャート(及び人間心理)を読み、トレードすることでほぼ負けない夜になると思います。
雇用統計時はドル円以外もチャンス!
米国雇用統計というと、どうしてもドル円にばかり注目が集まるのですが、実はドル円以外の通貨ペアもトレードチャンスはたくさんあります。例えば、カナダドル円なんかもその一つです。カナダも米国同様、失業率や新規雇用者数を発表します。また、ドルストレートの通貨ペアもチャンスがたくさんあります。ドル円とは違う動きをする通貨ペアがあるので、チェックしてみてください。
2007年以降の12月月足は5勝4敗

上記の数字は2007年以降の12月の月足で比較してみました。なんと12月は過去9年でちょうど半々なんですよね。今年はどうなるでしょうか。
2016年最後の雇用統計は、しっかり波に乗ったトレードを心がけたいものです。

mako

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