
トルコのチャートに関しては以前書いた記事から考え方は変わらず。
記事はこちらをご覧ください。
7月21日掲載:【仮説】トルコ円、今回の下降トレンドで3.5円下落する!?
9月6日掲載:トルコリラ円のトレンドはそろそろ変わるのか?
MACDを見てみると、そろそろ高値に来てるかなーとも感じます。いずれにしても今週にはトレンド収束→レンジか、下げ相場にトレンド転換があってもおかしくないと感じています。
9月6日に書いていた通りになり、昨日は大きく下落しました。まあトルコリラ円をずっと見てるものとしたらこれくらいは予測できますよ。え!?じゃあこの下げトレンド、どこまで続くかですって? 一つは、直近安値の33.8を意識しています。そのあとは、33.5-33.2ですかね。今回は下がってもこの辺までだと思っていますよ。(個人的には33.8で利確設定しています)
月足で下落の傾きに変化がない限り、まだまだ下がる可能性あり

引き続き、MAは3本ともきれいな右肩下がり。MACDも右肩下がりでシグナルとの間隔は縮まらず。
[cc id=2250 title=”ad-contents”](本題)そんなトルコが今後の世界経済に大きなカギを握っているのではないか!
2016年はいろんなことがありました。戦後初の日経平均6営業日連続下落、イラン・サウジの国境断絶、イギリスのEU離脱、そして秋には米国大統領選挙・・・。世界は緊迫してきて、決していい方向に向かっているとは言えないと思います。その根源となっているのは、テロの脅威を世界に知らしめているISIS(イスラム国)の存在。そしてイスラム国に加盟していく人々を増加させている難民問題です。今後この問題にトルコが大きく絡んできそうです。
未遂に終わったトルコクーデター事件
記憶に新しい7月15日に勃発したトルコ国内のクーデター事件。時系列にまとめるとこんな感じです。
7月15日 トルコでクーデターが勃発。24時間以内に収束へと向かう。
7月18日 エルドアン大統領、死刑制度復活検討を表明。
7月27日 非常事態宣言。新聞、テレビ等のメディア約130社の活動停止処分。
7月30日 ギュレン派粛清を強硬に進める。それに対し、EUから人権面の批判を浴びる。しかし「干渉するな」と反発。EUとの関係が一気に悪化。TRY/JPYも一日で90PIPSほど下落。
8月8日 演説で死刑制度復活の方針を再度表明
8月9日 エルドアン大統領、ロシアのプーチン大統領と会談。
トルコとロシアは、2015年11月にロシア戦闘機をトルコ軍が攻撃したことをきっかけに関係は悪化していた。ロシア側もトルコに対して経済制裁を行っていた。それがここにきてのトップ同士の面会だ。理由はトルコがEUを見限って、ロシアと仲良くし、独自路線で経済拡大、勢力拡大を目指すことを示唆しているように感じる。
EUトルコ協定とその後
2016年3月20日 EUとトルコの間で難民協定が結ばれていた。ざっくりいうと、ボートでギリシャに渡ろうとする難民をトルコに送り返したら、不法難民をトルコに送り返すこと。そしてトルコからEUへ不法渡航が行われないようにトルコは監視しなければならないこと。
そしてその見返りは、トルコへの資金援助30億ユーロ(3,770億円)、EU加盟交渉の進展だ。しかしそれから半年、加盟交渉は進展せず、イギリスのEU離脱(6月)、トルコ国内クーデター(7月)、ロシアプーチン大統領と会談(8月)とあり、エルドアンはEU加盟を事実上あきらめたように見える。
ということは、この協定も反故にされる可能性もある。その結果、最悪のシナリオとして次のような連鎖が起こる可能性が高い。
「トルコがEU加盟断念→EUトルコ協定反故→難民・移民がどんどんEUへ流れ込む→EU内の難民に対する規制や弾圧が厳しくなる→ストレスのたまった難民たちがISISの兵士へと化する→世界レベルでテロの活発化→経済不安定」
今年は世界が「協調」から「自国至上主義」へと変わろうとする節目の年になるのか。トルコの今後の動き、しっかりと中身に注目しながら、投資判断をしていきたい。

mako

最新記事 by mako (全て見る)
- <まとめ>米大統領一般教書演説の見どころ 2018.01.31 - 2018年1月31日
- <相場が動く>仲値とは - 2018年1月30日
- トレードする時間帯を決める【改定版】2018.01.26 - 2018年1月26日
コメントを残す